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// Challenge INDEX / 富士登山総集編 2004 (4度目のチャレンジ そして御来光V4)


富士登山総集編 2004
   4度目のチャレンジ そして御来光V4

快晴
 2004年 夏。7月18日。4年越しの目標でもある「富士登山V4」が快晴の中、スタートした。今年の富士登山は15名。観光組みとして親父・お袋を含め、総勢17名。家族・スタッフ・友人・仕事仲間・・・色々な場面で過去3回の富士山を熱く語ったお蔭で大勢での計画となった。
 いつもながら、無事全員が登頂できるように祈りながらバスに乗り込む。

目標
 2001年、青年会議所の仲間と登った感動が忘れられず、そしてちょうど自分の厄年を無事に過ごせる様にと、2001年の御来光を望みながら、前厄・本厄・後厄の3回の登山を心に決めた。そして今年が4年目、最後の後厄の年。何としてでも無事ご来光を拝んで4年前の目標達成・・・としたい。よし・・・ラストチャレンジだ。

おひつまぶし
 郡山を出発してから約4時間。順調に進み11時に「浜名湖SA」に到着する。やはりここへ来ると「うなぎ」である。朝が早かったせいか、全員が名物「おひつまぶし」をペッロッとたいらげる。・・・美味しかった。

マイナスイオン
 今年は出発を少し早めたお蔭で、結構富士山麓の観光地めぐりの時間をとる事ができた。
 まずは、「白糸の滝」。日本の滝100選にも入る程の素晴らしい風景。マイナスイオンいっぱいの空気に包まれ、明日の登山を控えゆったりと心が休まった。

5千円札
 次は「本栖湖」。ここは5千円札裏面の風景もさる事ながら、138mあるその深さから見える水の透明度は抜群だ。淡水にもかかわらず「スキューバダイビング」のメッカになっているらしい。
 しかし、富士山の風景はホントに素晴らしいとあらためて感動する。

神の水
 霊峰富士の胎内より湧き出てくる8つの泉は、昔から「神の水」と言われていたらしい。
 忍野八海という地名も何やら怪しげだが、実際に湧き出る水は美しく神秘的であり全国名水百選にも入っている。その神の水に悠々と泳ぐ魚は、何だろう・・・。

超満員
 富士山麓に幾つもある温泉の中で、今回訪れたのは山中湖温泉「紅富士の湯」。登山を前日に控え、温泉につかりながらゆっくりと富士山眺望・・・の予定が、なんと超満員状態。
 今日の汗を流すだけになってしまい、少し残念。しかし、露天風呂から見えた富士の姿に明日への気持ちが高まる。

五合目  夜9時、温泉と夕食を終え五合目雲上閣に到着。もうこれで4度目の雲上閣である。勝手知ったる・・・とやらで、受付で申し込みをする一方、勝手に3階まで荷物を上げ、そこで一休み。少し肌寒い。

前夜祭
 今回登山組参加者の15名の内、子供は息子も含めて3人。私事務所スタッフ3名・JC時代からの友人ファミリー4名・仕事仲間6名・・・そして親父お袋。全員で「明日、全員登頂」を祈願してビールで乾杯。

さあ本番
 19日朝9時晴天。全員で小御岳神社に「全員登頂そして御来光」を祈願。めいめいが本番前の準備や記念写真を撮り準備OK。さあ本番である。何としても4年越しの目標だけは達成したい。

初島へ
 ここで、我々登山組みと別行動となる親父とお袋は25人乗りのバスを2人で貸し切り、一路、芦ノ湖/大涌谷/箱根大観山/熱海/そして宿泊先であるエクシブ初島クラブへ向けて出発。気を付けていってきいや。ゆっくりと・・・。

やばい・・・
 五合目を出発して2度目の小休憩。少し水を飲もうとペットボトルの栓をあけると「シュッワー」。そう・・・発泡性のミネラルだったのだ。子供の分も含め6本も持って来たのに絶句である。まあ、7合目まで水分は我慢して買い換えよう。しかし悔しい。6本分の金額で1本しか買えないのだから。

81歳
 途中、何人かの登山者の方とお話をしたが、そのうちの一人に白装束のお爺さんが登山されていた。年齢を聞くと81歳。今年で3度目の登山のようである。ゆっくりとしたペースで一歩一歩。我々が泊まる富士山ホテルの少し下の元祖室に宿泊し、そこに奉られてある神様へお参りをする予定らしい。お爺さん頂上でまた会いましょう。

昼食
 昨年もここで昼食をとった。ここで食べるラーメンの味は何度食べても忘れられない。
 決して「めっちゃ美味しい」というものではないが、ここまで登ってきたしんどさと旨くミックスする味なのだ。疲れがいっぺんに回復する気がする。

おんぶ
 昼食後、数人の顔色が冴えない。やはり、高山病に少しかかって来たようである。特に友人の子供がバテバテ状態だ。もう少し頑張れ・・・というみんなの励ましに一歩づつ歩いてはいるが、一気にスピードダウン。富士山ホテルを直前に足の動きが止まってしまい、何とメンバーの一人がその子供をおんぶしたのだ。ホントにお疲れ様でした。

本八合
 4時30分、ようやく全員が本日の予定である富士山ホテルまでは登って来る事が出来た。しかし、疲労は隠し切れないようだ。夕食も摂らずに殆ど全員が睡眠。心配していた雅洋も少し顔色が悪い。2年前の記憶が脳裏を横切るが、彼の体力と気力に賭けるしかない。
 頑張れ雅洋。そしてみんなゆっくりと体を休めて深夜登山に備えてくれ・・・。

影富士
 2年前眼下に広がる雲海に映りこんだ影富士に感動したが、今年は快晴のお陰で下界の樹海に映りこんだ影富士を見る事ができた。これもまたここでしか見る事の出来ない自然現象だ。富士の偉大さに改めて感心する。

頭痛
 深夜1時30分起床。毎年の事だが少し頭が痛い。軽い高山病なのか。しかし、頑張って準備する。外気温は5度。何人か顔色がよくないメンバーもいるが何とか歩けそうだ。みんな頑張ってくれ・・・。予定通りに2時過ぎ・・・出発。

頂上向けて出発
 平日の登山であるが、やはりベストシーズンの真っ只中。ここから頂上までは数珠つなぎである。今回15名の内こんな深夜に登山の経験を持ったメンバーは数人。殆どの人はそれだけでも気分的にまいってしまう。でもこのハードルの先には素晴らしい感動がある事を信じて少しづつでもいいから歩いて欲しい・・・と心で祈る。

ストップ
 歩き始めて1時間程経過した頃、2名の足が動かない。あきらかに高山病である。しかしあまり休憩しすぎると体が冷え切ってしまい余計に高山病が進んでしまう。ゆっくりでもいいから頂上向いて歩いていこう。頂上はすぐそこ・・・。

2班
 だんだんと休憩する回数が増えてきた。ここで15名を2班に分ける事とする。ある程度元気なメンバーが9名先行する。後の6名も頑張ってくれ・・・。

全員登頂
 御来光直前、心配した2名も含め、全員の姿が頂上にあった。ようやく大きな部分での目標達成である。
 そしてお待ち兼ねの「御来光」。4年連続何度見ても飽きない光景にしばし・・・無言。
感動・・・。

朝食
 全員で御来光を拝んだあと、頂上の山小屋で朝食タイムだ。しかし、まだまだ高山病の頭痛が治まらない人もあり暫く休憩とする。休憩すればするほど、しんどくなるのが高山病。
 変な病気だ・・・。それでも全員で朝食とする。下界よりも1.5倍位する金額だがその価値はあるくらいあったまる「うどん」。あ〜美味しかった。

元気ある?
 「さあ、お鉢巡りに行こうか・・・」の声に皆無言。もう体力的にも限界らしい。それでもここまで来たら最後の目標を達成しなくては・・・。
 結局、息子を含め6人でお鉢巡りへ出発する事になった。
 皆さん1時間30分ゆっくりと休憩しといてや。

心配
 お鉢巡りに歩き出してから5分。少し雅洋の調子が良くない。昨年の雅洋の姿が一瞬頭をよぎるが、ここは慎重に対応してやろう。「胸が少し痛い」という言葉に5分ほど休憩をとりゆっくりと足を進める。・・・徐々にペースにのってきた。よし行けるぞ。

お参り
 頂上寸前の浅間神社奥宮で山頂までの無事登頂をお参りする。家族にお守りを買い、少し休憩の後、気を引き締めてようやく出発する。頂上はもうすぐそこ。

2004年の目標
 昨年も実はここまで来たのである。しかし、メンバーの体調が良くなかったのと、2004年の目標に残しておこう・・という気持ちから、あえて3776m登頂を断念したのだ。

馬の背
 頂上までは、40度はあろうかという急斜面。距離は短いものの本当に「心臓破りの丘」そのもの。ラストスパート・・・雅洋頑張れ。

3776m
 4年目にして始めて立った3776mの頂点。なんとも言えない「爽快感」。天気も最高である。これで富士登山V4達成・・・そしてそこにはV3達成した雅洋の元気な笑顔もある。剣ヶ峰そしてまっ白な三角点・・・この感動は絶対忘れないだろう。

影富士PART2
 みんなの待つ吉田口の頂上に帰る途中、本栖湖の方向を見下ろすと、なんとそこには影富士の姿が映っているではないか。東から昇る朝日によって出来る影富士である。それも下界にくっきりと映っている。お鉢巡りをした6名にこんな「お土産」まで付いていたのだ。

無事合流
 お鉢巡り出発から2時間弱で無事みんなの待つ山小屋に到着。思っていたよりみんな元気そうだ。「はよ下りましょ。」とせかされるが、少し休憩させて貰って豚汁を戴く。

さあ下山
 これもまた、例年の事ながら苦しい苦しい下山道の始まりである。砂利道の下りをジグザグジグザグ・・・・4時間のスタートだ。おまけに天気はカンカン照り。あ〜しんどいよ。

只今便所前
 3時間が経過した頃、下山途中唯一の便所に到着。事務所スタッフに電話を入れる。「只今便所前」の声に「もう少しですね。頑張ってください。」と返答。電話の向こうで2年前の自分と置き換えているに違いない・・・と感じた。

無事下山
 12時過ぎ・・・全員の姿が5合目雲上閣にあった。確かに爽快感・・・というメンバーばかりでは無いが、何とか自分の力で登頂出来たという自信はつかんでいる様に見える。
 登頂記念の絵葉書をみんなに配り、ゆっくりと少しの時間を過ごす。

バス到着
 1時、親父とお袋を乗せたバスが我々を迎えに来てくれた。親父達も元気そうだ。天気にも恵まれ、ゆっくりとしたようである。

帰路
 5合目で観光班と合流の後、「富士山の温泉天恵」というところで2日分の汗を流し、郡山向けて出発だ。例年ならここからが「運転」というもう1つの過酷な時間なのだが、今年は観光バスをお願いした為、気分的も楽だ。

到着
 夜10時過ぎ・・・。無事郡山に到着。これでやっと今回の富士登山全スケジュール完了である。何事も無く、全員が登頂出来た事を有難く想いホッと心が温まった。

あとがき
 あ〜しんどかった。この4年間のプレッシャーから一気に解き放たれた気分だ。今改めて考えてみると、自分の人生の節目にこんなに大きな目標を定め、それを自分ひとりではなく周囲の人達とも感動を分かち合い、達成できた事に限りなく嬉しさを感じる。それと同時に3年間も一緒に登ってくれた息子を本当に嬉しく思う。
 そして今回一緒に登ったメンバーに心から感謝する。ありがとう。
 ・・・そうそうこれで厄年からも無事抜けれそうだ。・・・

約束
 今回、頂上で息子と1つ約束をした。
 「お父さんの富士登山はこのV4で完了。次は雅洋がお父さんみたいな歳になった時、自分の息子を連れて富士登山に絶対チャレンジして欲しい。その時、お父さんはもう一度だけチャレンジするから・・・。」

by yoshihisa ogawa





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